フォーマピュア Total
FormaPure Total
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次世代シーケンス解析で良好な結果が得られる程度に高収量かつ高品質なDNAとRNAの両方を、同一サンプルから抽出・精製することが可能
特長
- 10 µm FFPE切片3枚までのDNAとRNA抽出に対応
- 同一サンプルからDNAとRNAの両方の抽出が可能
- 次世代シーケンスに使用可能なDNA/RNA収量・品質
- キシレン不使用で、ラボの安全性に寄与
- ミネラルオイルによる油層/水相分離により脱パラフィンを行うことができ、抽出操作も簡単
- 96ウェルプレートフォーマットで、脱クロスリンクから精製までの処理が可能なため、簡単にスループットを向上させることが可能
概要
さまざまな組織の長期保存FFPEサンプルからDNA/RNA抽出
FormaPure Totalはさまざまな組織の長期保存FFPEサンプルからでも高収率でDNAとRNAを抽出精製できます。
各組織(ヒト乳がん組織、ヒト大腸がん組織、ヒト肝臓がん組織、ヒト肺がん組織)のFFPEサンプルから抽出した核酸量を測定しました(表1)。
【表1】さまざまな保存年数およびがん組織由来のFFPEサンプル各10 µm 切片1枚あたりの核酸収量(ng)
核酸定量は、それぞれPicoGreen (DNA), RiboGreen (RNA)蛍光測定により行った。
各組織のFFPEサンプルから断片長が大きい高品質なRNAを抽出
FormaPure Totalはさまざまな組織のFFPEサンプルから、切断の少なく断片長が大きいRNAを抽出精製できます。
各組織(ヒト乳がん組織、ヒト大腸がん組織、ヒト肝臓がん組織、ヒト肺がん組織)のFFPEサンプルから抽出したRNAのフラグメントサイズを、FormaPure Totalと他社製品で比較したところ、FormaPure RNAのほうが200 nt以上の割合が大きく、断片化の少ない高品質なRNAが抽出されました(図1)。
【図1】FormaPure RNAによる、分解の少ないRNAの抽出
4種類のFFPEがん組織から抽出したRNAの断片サイズを、Fragment Analyzer (Advanced Analytical)で解析しました。
FormaPure RNAで抽出したRNAは青色、他社製品で抽出したRNAはオレンジ色。
DV200の値は、200 ntを超えるRNA量のパーセンテージを示します。
次世代シーケンスに求められるDNA品質に適合
FormaPure Totalは、FFPEサンプルからのDNA回収時に抽出バイアスがかかりづらい特徴があります。
FormaPure Totalで回収したDNAをサンプルとして次世代シーケンス解析を行った結果、低頻度バリアント(変異)も安定して検出できました(表2)。
FormaPure Totalは、次世代シーケンスのDNAサンプル調製に適していることが分かります。
【表2】FormaPure Totalで抽出したDNAで次世代シーケンスを行った際の、低頻度バリアントの検出例
大量処理も可能な効率の良いプロセス
FormaPure Totalは磁性ビーズを用いており、96ウェルベースでの大量処理にも適しています。
ベックマン・コールター社の自動分注機Biomekシリーズによる自動化も可能です。
Biomek i-Seriesを用いれば、96サンプルからのDNAとRNAの抽出を、脱パラフィンを含めたハンズオン30分の約6.75時間で処理可能です。
実験ステップ
1:80℃で脱パラフィン
2:60℃で組織溶解/脱クロスリンク
3:RNA抽出用サンプルの取り出し
4:核酸の磁性ビーズへの結合
5:80%エタノール洗浄
6:DNase I 処理
7:RNAの磁性ビーズへの再結合
8:80%エタノール洗浄
9:精製RNAの溶出
10:80℃で追加の脱クロスリンク
11:DNA抽出用サンプルの取り出し
12:RNase A 処理
13:DNAの磁性ビーズへの結合
14:Washでの洗浄
15:80%エタノール洗浄
16:精製DNAの溶出
アプリケーション
- 次世代シーケンシング (ターゲット・キャプチャー解析、エキソーム解析、全ゲノム解析、RNA-Seq解析)
- 通常のエンドポイント PCR
- qPCR
構成内容
- Mineral Oil (MO)
- Lysis (LBA)
- Bind (BBA)
- Wash (WBA)
- Re-Bind (RBA)
- RNase A
- Proteinase K