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  • お客様事例

植物病原ウイルス同定を目的とするダイレクトPCRの検討

東京農業大学農学部農学科植物病理学研究室
キム オッキョン 様、佐藤 拓磨 様

お客様のコメント

これまでは、トマト黄化葉巻ウイルスの感染有無を調べるためにDNAを抽出して市販のPCR試薬でPCRをかけていた。
一度に多くの試料を検定するにあたって時間や手間、そしてコストがかかる従来法に比べて、
MyTaq™ Plantキットを用いた植物試料からのダイレクトPCRは非常に簡便で安定した結果を得ることができた。

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概要

【Cat.No. BIO-25055、BIO-25056、KK7251、KK7252】

植物ウイルスは作物や果樹などに広く発生し、多大な被害を及ぼすことで農業上問題となっています。
さらに、植物ウイルス病に対して即効性の ある農薬は未だにないため、発病が見られたら早期かつ正確に診断することが病害の蔓延を防ぐ最善策です。
ウイルスゲノムとしてDNAをもつトマト黄化葉巻ウイルスは国内のトマト栽培に問題となっている病原ウイルスです。
本ウイルスがトマトに感染・発症すると新しい葉の周辺部が 巻き上がり、葉脈間が黄化してしまいます。
さらに症状が進むと、葉はちりめん状となり萎縮状態となります。また発病した部位から上は、花が正常に咲かず、実もならないため、生育初期に感染した場合、収穫はほとんど見込めません。
当研究室では、このような感染した植物から病原ウイルスの同定を依頼されることも多く、感染が拡大しないように検査の正確さに加えて、ス ピード、手順の簡便さが求められています。
従来の方法では、植物組織からDNAを抽出してウイルスの同定を行うため、時間を要し、手順も多い ので課題となっていました。
そこで植物組織を直接PCR反応液中に加えるダイレクトPCRにも使用できるPCRキットを検討しました。

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