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  • お客様事例

アジレント・テクノロジー社SureSelect XT Target Enrichment Systemを 用いた膵臓がん患者由来cfDNA(5-50ng)からのターゲットシークエンシング

国立がん研究センター 研究所 がんゲノミクス研究分野
谷内田 真一様、髙井 英里奈 様

お客様のコメント

がんゲノム解析に主に用いられる凍結組織サンプルの場合と異なり、血漿サンプルから得られるcfDNAは通常数十ngと微量であり、さらに高度に断片化されているため、最低でも200 ngの質の良いDNAを必要とするSureSelect Target Capture systemによるターゲットシークエンスを行なうことはこれまで極めて困難でした。

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概要

【Cat.No. KK8500、KK8502、KK8504】

末梢血サンプルから抽出したcfDNA(Circulating cell-free DNA:血中遊離DNA)の次世代シークエンス解析は、特にがんの分野において、大変重要なアプリケーションとして期待されています。
これまでがんのゲノム解析は、生検や手術で採取した組織等を用いて行われてきましたが、生検が困難な患者さんや、薬剤耐性獲得変異など継時 的な複数回の検査が必要な場合には患者さんの負担が大きく、また出血などの合併症の危険性も伴います。
そこで、患者さんへの負担が少なく、複数回の検査も可能な血液や体液(尿など)を用いた網羅的ながんゲノム解析(いわゆるLiquid biopsy)が、 新しいがん分子診断法として期待されています。
しかし、血液検体から得られるcfDNAは少量であり、さらにそのうちがん由来のcfDNAは極めて微量であるため、網羅的なゲノム解析を高精度に 行うことはこれまでほとんど実現していませんでした。
ここでは、SureSelect XT Target Enrichment SystemとKAPA Hyper Prep Kitを組み合わせることで、10 ng程度のcfDNAからもターゲットシークエンス解析を行うことができたという事例をご紹介いたします。

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